書評 日本酒の基礎知識

  • 2018.08.07 Tuesday
  • 12:44

 

 

味わい表現

 

特徴としては各銘柄に対して

 

「おすすめの飲み方」

□ ロック

□ 冷やして

□ 常温

□ ぬる燗

□ 熱燗

 

「香りと味わいのタイプ」

□ フルーティ

□ 淡麗辛口

□ 熟成タイプ

□ フレッシュ感がある

□ コクのある味わい

□ バランスのとれた味わい

 

というチェックボックス式の項目があること.

 

これだけだと味がわからないので,酒屋の推薦文が

ほのかな香り,爽やかな酸味,飲み飽きしない滋味,切れの良い後味が魅力の一本.

全体にキリッと締まってまとまりがあり,燗にしても味のバランスが変わらぬ酒質だ

というように添えられている.

 

 

後半の銘柄紹介は一般的な形式.

2010年と比較的最近の書籍らしく,味わいをきっちりレビューしている.

とくに口中感覚(引き締まる,切れるなど)の表現が多いのが特徴的.

 

 


面白いポイント

 

メタな読み方をすると,章ごとに味わい表現の文体や文の特性が変わっていたりして,

いろいろな人が書いたであろう味わい表現のバリエーションを楽しめる.

(たぶん普通に読んでいるぶんには気にならないレベルの差)

 

 

『日本酒の基礎知識』というタイトル通り,酒造りの手順や技術なども紹介.

単に技術の紹介だけでなく,いろいろな蔵の人が出てきて,インタビュー形式で進んだりする.

このあたりの蔵ごとのこだわりが読めるのは面白い.

 

 

銘柄紹介を地域や特定名称で並べることが多いが,

この本は「個性派」や「特別な日に」というように

味のタイプやシチュエーションで分類しているのは面白い.

 


総評

 

一冊を通して体系的な知識を,という感じの構成ではない.

 

ただ,雑誌のような読み方ができて,各章が面白い.

たぶん,著者が日本酒について「面白い」と思っていることをてんこ盛りにした感じ.

 

同社の「食の教科書」『〇〇の基礎知識』シリーズの中でも異質な感じで,

日本酒に関して面白いテーマのおもちゃ箱を真面目に作った感じがたまらない.

 

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